ミッション
創業への想い
先行きが不透明で、将来の予測が困難な現在を指して「VUCA」と呼ばれています。インターネットの普及による急速な市場の変化、深刻化する環境問題や度重なる災害、世界を一瞬で覆ってしまった感染症…。まさに未来が不確実なこの時代において、従来の物差しでは将来を見通すことができなくなっています。もし、これまでの延長線上にない、全く新しい未来に向かおうとするならば、より自由な視点やアイデア、そしてそれをカタチにする創造力が不可欠です。 創造力とは全ての人に備わる能力の一つです。しかしながら、日常生活で自分の創造性を意識したり活用することは極めて少ないのも事実です。それは、将来が予測可能で、高度にシステム化された社会や組織において、異なる視点を必要とされなかったからと言えるでしょう。 我々自身の内側にある創造力のスイッチを刺激する存在、その一つがアートです。優れたアートは、自由なものの見方や考え方を促し「気づき」をあたえる触媒としての機能を持っています。我々の内なる可能性に気づかせてくれる「鏡」のような存在と言ってもいいでしょう。 従来の美しさの概念を破壊し、新たな美を創造しようとするアートは、過去の慣習への挑戦、問題提起そのものです。そう考えれば、課題を発見し、新しい価値を生み出し続けようとするアーティストの創造活動は、イノベーションが求められるビジネス分野と極めて親和性が高く、事業の起案時からの協働が期待できます。 つまり、あらゆる分野で未来を切り拓く創造性が求められている今、アートが象徴する創造的な思考力は、地域社会や企業の可能性を最大化するための資源と言えるのではないでしょうか。 私は90年代初頭からのアーティストとしての活動も合わせ、アートやデザインに関わり続けてきました。この30年間に及ぶ国内外での活動は、創造的分野での人脈・ネットワークの広がりをもたらしてくれました。 2005年にはNPO BEPPU PROJECTを立ち上げ、実現した1,000を超える事業全ての舵を取ってきました。講演の回数は600回を超え、行政や企業などに別府での取り組みや、今後地域に求められる創造的な活動とは何か、創造的な思考力がなぜ企業経営に必要なのか、伝え続けています。そして現在、BEPPU PROJECTは、別府・大分における創造的なエンジンへと成長し、内外で知られるようになりました。 地域社会において、課題は縦割りの中にのみ存在するものではありません。往々にして文化・観光・福祉・教育など、様々なジャンルを横断し解決する視野や能力が求められます。しかしながら、別府・大分の活性化を目的としたアートイベントの運営やプロジェクトマネジメントに特化したNPO BEPPU PROJECTでは、取り組めない案件やジャンルが存在し、そしてこの範囲に位置する県内外からの依頼が年々増えています。解決方法が見えていても、NPOが携わる事業範囲に縛られ関わることができない案件も少なくありません。 そこで、より多様で複雑な、地域・企業が抱える課題と向き合うために、課題発見力・企画創出力、いわば創造的な思考力やプロデュース力の部門をプロジェクトマネジメント組織からスピンアウトさせることが必要ではないかと考え、この度、山出が独立しYamaide Art Office 株式会社を創業することになりました。 新たに生まれるこの組織によって、今後はアートイベントの運営に限らず、あらゆる課題や業務内容、別府・大分以外の地域とも関わることが可能となります。さらに、プランニングに特化したYamaide Art Office(株)は、必要に応じてプロジェクトマネジメントを担うBEPPU PROJECTや、時には別の組織とも連携を図りながら大小様々な案件に取り組むことになるでしょう。もちろん、引き続き、そしてこれまで以上に別府・大分の文化的活性化に力を入れていきます。 奇しくもコロナの拡大によって、地方創生につながるパラダイムシフトが一気に起きつつあります。地域社会に眠るまだ見ぬ可能性を発見し、その価値を最大化させ、地域の未来を可視化するために、創造力を資源に活動する組織、Yamaide Art Office(株)が今、帆をあげようとしています。
会社概要 | |
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名称 | Yamaide Art Office 株式会社 |
代表取締役 | 山出淳也 |
所在地 | 〒874-0920 大分県別府市北浜2-1-18 3F |
資本金 | 100万円 |
会社概要 | 人口減少や少子高齢化、技術革新や市場の変化、環境問題や感染症の拡大…。 将来が不確実で見通しを立てづらい現在、地域や企業の課題は個別具体的に複雑化し、 従来の解決方法だけでは生き残ることは容易ではありません。 今こそ、これまでと異なる視点や思考力、新たな価値を生む創造力が求められているのではないでしょうか。 弊社は、30年に渡ってアートやクリエイティブ分野に携わってきた代表者の経験や構想力、 国内外のネットワークを活かしたソリューションを提供し、新たな価値の創出を図る企画会社です。 |
ミッション | 創造力を資源に地域社会の可能性を最大化する。 We Discover Unlimited Possibilities with Creative Resources. |
行動指針 | 1. 顧客の満足度を第一に考えます 2. 地域社会の幸福な未来を創る活動に携わります 3. 実現すべき目的や将来像を常に考え、最善を尽くします 4. 良き目と耳を持ち、情報を整理します 5. 最高の結果を上げるため、日々技術を磨きます 6. 無駄なコストをかけぬよう、業務改善に取り組みます |
業務内容 | 1. 展覧会の企画やコミッションワークなどアートやデザインに関する業務 2. 地域や企業の課題解決、価値創出を図る企画立案やプロデュース業務 3. 人材育成や組織の成長を目的とする講演やワークショップの実施、ハンズオン支援 4. 地域や企業の新たな可能性を考えるための調査・研究、および提言書の作成 5. 社会や企業、個人の可能性を最大化させるために必要なその他の業務 |
顧客 | アートやクリエイティブの力を活用し、地域社会の可能性を最大化しようとする国内外の自治体や企業、個人 |
フロー | クライアントの依頼内容をYamaide Art Office(株)=YAO Inc.が直接執行。 もしくは事業規模や依頼内容に応じて他組織と連携し実行する。 |
代表者略歴
--アーティスト/プロデューサー/クリエイティブ・ディレクター1970年大分生まれ。 MoMA・PS1でのインターナショナルスタジオプログラムへの参加(2000〜01年)や、ポーラ美術振興財団若手芸術家海外研修助成を受けた欧州滞在(2002年)、文化庁在外研修員としてパリに滞在(2002~04年)を経験。Palais de Tokyo(パリ)や東京都現代美術館、ロダンギャラリー(ソウル)、台北市立美術館での展覧会参加など、国内外でのアーティストとしてのキャリアを経て2005年にBEPPU PROJECTを設立。以降、BEPPU PROJECTが企画し実現した1000以上の取組みほぼ全てに関わり、地方都市での文化芸術に関する事業のプロデュースや企画・運営をはじめ、教育・移住・福祉・観光・6次産業化・ブランディングなど地域や企業の課題解決を図る取組みを多数手がけてきた。2021年度は常勤 職員24名、売り上げ5億5,000万円を達成するなど国内最大規模のアートNPOに育てる。2022年3月、BEPPU PROJECTの代表を退任してYamaide Art Office 株式会社を設立、代表取締役に就任する。これまで以上に地域社会の幸福な未来の実現を目指し活動を展開する。主な要職に、混浴温泉世界実行委員会 総合プロデューサー(2009年〜)、国東半島芸術祭 総合ディレクター(2014年)、国東半島カルチャーツーリズム推進事業国東市実行委員会 総合ディレクター(2020・21年)、第33回国民文化祭・おおいた市町村事業アドバイザー、文化庁審議会文化政策部会委員(第14期〜16期)、グッドデザイン賞審査委員(2019年〜)、山口ゆめ回廊博覧会コンダクター(2019~21年)、大分県安心・活力・発展プラン2015推進委(2016年〜)、別府市制100周年記念事業プロデューサー(2022年〜)など。著書に『BEPPU PROJECT 2005 - 2018』(2018年)、共著に『アートマネージメントを学ぶ』(2018年)他。 平成20年度 芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞(芸術振興部門)。以下、BEPPU PROJECT在籍時の活動実績(一部)別府現代芸術フェスティバル『混浴温泉世界』(2009・12・15年)、『国東半島芸術祭』(2014年)、『in BEPPU』(2016年〜2021年)などの国際的なアートプロジェクトのプロデューサーやディレクターとして、事業の企画立案からキュレーション、組織構築や事業運営まで総合的に従事する。遊休物件を活用した文化交流拠点の運用により来街者の回遊を高める提案「星座型・面的アートコンプレックス構想」(2007年)が、2008年『platform』として実現(2017年3月末まで継続)。その他にも多くの施設のリノベーションのPM/CMに関わる。 2011年より別府の魅力を若年女性に向けて発信するフリーマガジン『旅手帖 beppu』を企画・発行。従来とは異なる紹介方法により、インターネット上で約300万人への情報拡散などの成果を上げる。 2013年より大分県産品を主原料にした商品のみを紹介・開発する地域ブランド『Oita Made』のプロデュース&ブランディングを手がける。2016年には『Oita Made』のEC サイトがカラーミーショップ大賞「にっぽん文化奨励賞」を受賞。その後、2017年8月 に大分銀行が中心となって設立された地域商社Oita Made(株)に事業を無償譲渡した。 2016年から20年度にかけ、大分県と協働し企業とクリエイティブな人材のマッチング事業『CREATIVE PLATFORM OITA』のプロデューサーとして、大分県版クリエイティブ産業の推進に尽力する。県内中小企業56件のマッチングを実現した(2017〜20年)。 2018年に大分県全域で開催された『国民文化祭・おおいた2018』の市町村事業アドバイザーとして、コンセプトの作成から県内各地のプロジェクト立案(障がい者アートに関する展覧会含む)やサポート、ツアーの造成などに関わる。約237万人が参加。 2019年から21年にかけて、山口県央連携都市圏域(構成自治体:山口市・宇部市・萩市・ 美祢市・防府市・山陽小野田市・島根県津和野町)による、観光プロモーション事業『山口ゆめ回廊博覧会』(会期:2021年7月1日〜12月31日)のプロデューサーを務める。全体 のコンセプト作成、圏域内各企画のディレクション、広報業務に従事。コロナ禍にも関わらず実施事業数211件、来場者484,191人、オンライン参加者475,358人を達成。