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日本パビリオン事務局支援業務

光州ビエンナーレ初の日本パビリオン

Utsumi Akiko《The sounds ringing here now will echo sometime, somewhere》, 2024, Photo by Shintaro Yamanaka (Qsyum!), ©︎Fukuoka Art Next Promotion Committee

Yamauchi Terue《Surrender》, 2024, Photo by Shintaro Yamanaka (Qsyum!), ©︎Fukuoka Art Next Promotion Committee

光州ビエンナーレ初の日本パビリオンの事務局支援

【事業運営期間】

2024年4月〜2024年12月

【事業概要】

第15回光州ビエンナーレ 日本パビリオン 「私たちには(まだ)記憶すべきことがある」
The 15th Gwangju Biennale Japan pavilion “We (Still) Have Things to Remember”

福岡市はアジアに近い地理的特性から、古くからアジアとの交流の玄関口としての役割を担ってきた歴史を持ちます。そのような中で、アジアの近現代の美術作品を系統的に収集・展示する唯一の美術館として福岡アジア美術館を1999年に開館させ、現代アートを介してアジアとの交流を重ねてきました。今年で25周年を迎える福岡アジア美術館では開館当初より、アーティスト・イン・レジデンスプログラムを行い、韓国をはじめとするアジアのアーティストを数多く受け入れ、紹介してきました。
2022年にはこれまでの取組みをさらに発展させ都市の成長に結びつけていくため「Fukuoka Art Next(FaN)」事業を開始しました。FaN 事業では、アーティストの成長・交流拠点 Artist Cafe Fukuoka の開設のほか、Fukuoka Art Award、官民共同開催で開催する「ART FAIR ASIA FUKUOKA (AFAF)」、FaN Week におけるまちの中での作品展示など、「アートとともに成長する都市」を目指し、さまざまな取り組みを実施しています。
その中でも2022年9月にオープンしたArtist Cafe Fukuokaでは、アーティスト支援の一環として、アーティストがよりグローバルな場所で活躍ができるよう海外展開事業を行なっており、アーティストや国際社会との強いつながりをより積極的に推進し、都市としての成長を目指しています。
今回、光州ビエンナーレは30周年を迎える記念すべき年として開催され、パビリオンには過去最大規模の30を超える国や都市などが参加します。
そのような中で、韓国から非常に近い距離で、アジアとの現代アートを通じた交流を行なう福岡市に日本パビリオンのスタートとして声をかけていただきました。
福岡としてもACFにおける海外展開事業の一つとして、国際美術展へ出展することはアーティストの成長支援になることはもとより、今後の現代アートを通じたアジアとの交流に大きく貢献していく契機となることを期待しています。
今回参加するアーティストの内海昭子、山内光枝は、福岡市を拠点に国内外で活躍しています。そしてこの展覧会は批評家で文化研究者である山本浩貴がキュレーションをします。山本はかつて光州のAsia Cultural Center (ACC)でリサーチフェローを経験しており、内海、山内もそれぞれ韓国での展示や制作発表を行うなど韓国の地とのつながりを持つアーティストでもあります。
本展では、コンセプトに「私たちには(まだ)記憶すべきことがある」を掲げ、光州の地に歴史的に埋め込まれた無数の声と沈黙に耳を傾けながら、その一方、現在進行形で生起しているグローバルな事象に接続する回路を開くことも目指した展覧会となっています。
本展での作品展示にあたり、アーティストたちは光州市内を何度も訪れ、多くの人と出会い、現地の方々のサポートを得ながら作品制作を行ってきました。
今後もこのような境界を超えた取り組みを継続し、さまざまな人々と未来をともに描くことのできるコミュニティを広げていく機会となることを願っています。

【クレジット】

制作|
事務局: Fukuoka Art Next(FaN)、Artist Cafe Fukuoka(CCC)、Offsociety Inc. 、Yamaide Art Office Inc.
展覧会制作: ArtTank Ltd.
会場設営: MIYATA ART CONSTRUCTION
広報デザイン: 後藤哲也 (Out Of Office)、Noi Moue (4:00 AM)
助成|公益財団法人 野村財団、公益財団法人 小笠原敏晶記念財団